企業への風評被害は人材採用にどのような影響を与える?対策方法も紹介

企業への風評被害は人材採用にどのような影響を与える?対策方法も紹介 風評被害の基礎知識

インターネットの普及によってさまざまな情報が一瞬で拡散する現代社会。有名人のスキャンダルや大企業の不祥事など、インパクトの大きなニュースばかりが目立っている印象ですが、じつは個人や中小企業などに関する情報も、内容次第ではSNSや匿名掲示板などで炎上するケースが少なくありません。
特に企業の場合、風評被害によって事業活動にさまざまな影響を及ぼすことも。そこで今回は、企業における人材採用にフォーカスを当てて、風評被害がどのような影響を及ぼすのかを解説するとともに、それに対する有効な対策方法も含めて紹介します。

風評被害とは

風評被害とは

そもそも風評被害とは、事実とは異なる内容や根拠のない情報、噂などが不特定多数の人に知れ渡り、経済的な損失を受ける事象のことを指します。風評被害のなかでも特に典型的だったものが、東日本大震災での原発事故の影響により被害を受けた農産物や海産物です。科学的に安全性が証明されているにもかかわらず、「放射能の影響によって人体に有害な物質が含まれており、口にすべきではない」といった誤った情報が拡散し、被災地で生産された作物の売り上げは大きく低迷し甚大な被害を受けました。

東日本大震災が発生した2011年は、スマートフォンの黎明期でインターネット人口が爆発的に増加したタイミングでもあり、災害に関するさまざまな情報をTwitterで収集するユーザーも少なくありませんでした。しかし、十分な情報リテラシーがないユーザーが多かったり、そもそも非常事態というなかで冷静な判断ができなかったり、といったことが重なったことも風評被害が拡大する要因となったのです。

しかし、現在もすべてのインターネットユーザーに十分な情報リテラシーが備わっているとはいえず、デマ根拠のない噂に惑わされるケースが少なくありません。「著名人が発信しているから」、「他の多くのユーザーが発信しているから」といった根拠のもとで情報が拡散した結果、特定企業の製品やサービスの不買運動にまで発展することもあります。

デマなどに関しては「フェイクニュースが及ぼす影響とは?当事者になってしまったときの正しい対処方法」のページで詳しくまとめております。

風評被害が人材採用に与える影響

風評被害が人材採用に与える影響
風評被害の定義として「事実とは異なる根拠のない情報によって経済的な損失を受けること」と紹介しましたが、これを聞くと製品やサービスの売り上げが低下するといったことをイメージする方も多いでしょう。

しかし、売り上げの低下だけではなく、人材採用にも影響が及ぶケースがあります。現在、多くの企業では人手不足に陥っており、求人市場は圧倒的に売り手有利の状況が続いています。バブル経済が崩壊してから、しばらくは買い手有利の市場が続いていたものの、現在は「企業が求職者を選ぶ」のと同様に「求職者も企業を選ぶ」ことが一般的となっています。

たとえば、近年になって「ブラック企業」という言葉が一般化し、長時間労働やサービス残業、ハラスメントなどが横行している劣悪な企業には優秀な人材が集まりにくくなりました。求職者にとって有利な市場が続いている現在では、より良い条件の企業で働きたいと考えるのは当然のことです。

多くの求職者は、自分が応募する企業はどんな特徴があるのか、強みや弱みを入念にリサーチします。当然のことながらインターネットでもさまざまな情報を検索することになりますが、企業名を調べた際に「ブラック」や「パワハラ」などのネガティブなワードが検索候補に上がってきた場合、エントリーを取りやめてしまう人も増えるでしょう。

その結果、自社が採用を予定している定員に対してエントリー数が極端に少なくなったり、そもそも条件にマッチする人材が集まってこなかったりといったケースも考えられます。また、ハローワークや求人サイトといった媒体だけでは採用活動がままならず、転職エージェントやヘッドハンティングといったさまざまな方法で採用活動を行う必要も出てきます。

その結果、採用コストばかりがかさんでしまい、間接的に経営を圧迫する要因にもつながるのです。

企業の損失

拡散されたネガティブな印象や検索ワードに出てくるネガティブなキーワードによりエントリー数が減ってしまい、優秀な人材が集まりにくくなる。間接的に採用コストも増えてしまう。

企業がとるべき風評被害への対策方法

企業がとるべき風評被害への対策方法

風評被害によって人材採用に影響が及んだ場合、企業はどのような対策をとるべきなのでしょうか。具体的なポイントを2つ紹介しましょう。

改善すべき内容は改善する

「火のないところに煙はたたない」という言葉があるとおり、風評被害の根拠となっている情報のなかにも、一部正しい情報が含まれていることがあります。たとえば、「月100時間の残業が常態化している」という情報がインターネット上に記載されているものの、実際には100時間ではなく80時間程度というケースもあるでしょう。

しかし、求職者にしてみれば、いずれにしても慢性的な長時間労働が強いられる職場環境であることに変わりはなく、正しい情報に置き換わったとしても人材採用の根本的な解決には至らない可能性が高いでしょう。
そのため、まずは自社で是正すべき内容がないかを確認したうえで、風評被害の根拠となっている問題があれば改善に向けた具体的な措置をとることが最優先といえます。

風評被害対策を専門に扱う業者へ相談

インターネット上にある誤った情報の拡散を防ぐために、風評被害の拡大を抑えることも重要な対策といえます。しかし、当事者が書き込んだ本人に対して削除を依頼しても受け入れてもらえるとは限らないほか、検索候補で表示されるネガティブなワードはどのように消せば良いか分からないという方も多いでしょう。

風評被害対策を専門に扱っている業者では、匿名掲示板や企業の口コミサイト、転職サイト内での書き込み内容はもちろん、検索候補に表示される関連ワードへの対策も可能です。また、明らかに事実と異なる内容があった場合には、弁護士を紹介のうえ必要な措置を講じることもできます。

風評被害の対策
  • 問題の解決
    大なり小なり自社に課題があるならば改善が必要です。
  • 専門業者へ相談
    該当の口コミや情報を削除したい場合は風評被害対策の専門業者への依頼が有効です。

風評被害対策は早めに手をうつことが重要

風評被害対策は早めに手をうつことが重要

本人は軽い気持ちで書き込んでいたとしても、SNSや掲示板などで不特定多数のユーザーが目にしたことで一気に拡散し、風評被害が及ぶケースも少なくありません。企業の担当者によっては、ネット上の悪口程度に捉えることもあるでしょう。しかし、情報が広く拡散してしまった後では十分な対策が講じられず、被害の拡大に歯止めがかからなくなるリスクもあります。

そのため、風評被害対策はできるだけ早めに実行することが重要です。相談先が分からない、または警察や弁護士に相談しても有効な対策方法が分からなかった場合には、ぜひ一度風評被害対策の専門業者へご連絡ください。

今回は、風評被害によって企業の人材採用にどのような被害が予想されるかについて説明し、その対策方法をご紹介しました。「企業や店舗にとってのリスク”バイトテロ”はどう防ぐ?正しい対処のコツを紹介」では、採用後の人材教育をSNSやバイトテロの面からご紹介しています。是非ご覧ください。

この記事の編集者

リスタート編集部

WEBマーケティング歴12年のエキスパートにお任せ

リスタート編集部ではネット上の誹謗中傷・風評被害でお悩みの方をサポートするためにコラムを公開しております。インターネットによる誹謗中傷は対策が難しく、また不特定多数の目に留まりやすい為イジメの原因になったり就職や入学への影響が出る可能性もあります。放っておくと被害が増える一方なので絶対に泣き寝入りしないでください。5ちゃんなどの掲示板、サジェスト、Google Mapsの口コミなど、どんなご相談内容でも承ります。相談料は無料です。

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